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地盤調査

業者選定経過や費用のことなど


現在は家を新築する際、基礎を設計するための資料を得るため、あらかじめ地盤調査をすることが一般的になっています。

このページでは、この家の地盤調査の経過をまとました。

普通にハウスメーカー・工務店にすべてお願いしている場合は特に悩むことはないでしょうけど、セルフビルド・ハーフビルドの場合は、地盤調査の業者を自分で選ぶところからスタートしなくてはならないので、そういう場合の参考になれば幸いです。

スウェーデン式サウンディングによる地盤調査
スウェーデン式サウンディング調査をしてもらっているところ。
実施時期は平成21年7月
地盤調査報告書の一部
調査報告書の一部
最終更新日 2023年11月28日
施工 2009年

地盤調査の疑問点あれこれ


今はみな、家を建てる前に地盤調査をするのが普通になっているようだけど、この点についていろいろ分からないことがあったので、建築士さんとの打ち合わせの中で聞いてみました。

以下が建築士さんから教わった内容です。↓

  1. 地盤調査は、建築基準法では必ずやれとはなっていない。 ただ、基礎の構造を決定するのに、資料がないと困る。

    過去に地盤調査無しで建築確認が通っていたのは、周辺の家の状況や地形の状況から判断していたという面がある。
     ( ちなみに、平成6年にうちの自宅を私が自分で設計し、建築確認を通したときは、地盤調査しませんでした。)

  2. 何の地盤改良も必要無いケースは、地山を切って作った土地くらいのもので、他は大抵必要になる。

    仮に敷地の一部だけが地盤が弱かったとしても、5点のうち弱い1点だけ柱状改良ということはしない。 逆にそこだけ硬くなるため地震時のねじれなど心配になる。

    地下に硬い地盤がある場合は、鋼管杭や柱状改良が有効。 どこまでも弱い場合はベタ基礎にして荷重を全体で受ける。

  3. スウェーデン式サウンディングは、建物の四隅と中央の、5点調査が原則。 設計地盤面まで下げなくても現況のままでよい。

    グリグリと掘っていって硬い地盤がどこにあるか探すものである。 何mも深くまで入る。
    費用は5~10万円というのが相場。


さて、これを受けてスウェーデン式サウンディング調査をしてくれる地盤調査会社を探すことになったのですが、決定までにこんな経過をたどりました。

業者選定経過

1、知り合いのツテをたどる


私の知り合いに土木工事の設計会社をやっている人がいるので、地盤調査の会社ともつきあいがあるとのことでD社を紹介してもらう。

連絡をとると、担当者曰く、

うちは地質調査専門でやってるんで、住宅の地盤調査はやらないことはないんですが、機械も若干違うんです。 m当たり4500円にもなってしまいますよ。 最低でも、1点につき15000円はかかりますけど・・・

・・・というわけで却下。

2、建築士から業者を紹介してもらう


建築確認申請代行をお願いした建築士から、地盤調査をしている業者を紹介してもらいました。

先方の担当者に連絡をとると、

うちでも自前でやってるわけじゃなくて下請に出しているんですよ。 下請けに直接発注したほうが得だよ。

とのアドバイス。 その下請け会社に連絡を取ってもらいました。

・・・おぉ~ なんて良心的な! (^^)

3、やがて下請け業者さんから電話


建築士が紹介してくれた業者の下請けだという業者さんから電話がありました。

深さは最大10mまでやります。入らなくなればそこでストップ。 深さに関係なく、5点調査で30000円+消費税 報告書2部作成 で請け負います。

費用の相場は5~10万円と聞いていたから、3万円と聞いてニンマリ(^^)

早速注文しましたよ(^^)v


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調査結果とその後の対応


調査終了後、報告書が上がってきました。(2部納品されました)

以下は報告書に書かれていた内容の要約です。

地盤調査報告書

敷地内の建物予定位置と、調査地点の関係

敷地内の建物予定位置と、調査地点の位置関係


原則は建物の四隅と中央の5点を調べるが、No.1は石に当たって調査できず、近隣のNo.2を取る。

No.5が弱かったため、念のため近隣のNo.7を取り調べる。

地点ごとの換算N値

調査地点ごとのスウェーデン式サウンディング 試験記録報告書

各点ごとに、調査結果がこのような数字とグラフにまとめられていました。

地面からの深さごとに「換算N値」なるものを求めて表示しています。

考察文の抜粋

報告書の「結論」に相当するのが「考察」という項目

以下が考察の抜粋です。↓

「考察」より抜粋
調査結果より、測点5のGL-1.75mまでに軟弱な層が確認されました。

但し、他の測点は安定した支持力が確認され、測点5の軟弱部は局部的なものと推測されます。

従って、測点5付近のGL-1.75mまでを良質な盛土に置き換え、十分な転圧を施す必要があります。

転圧後は。布基礎(ベース幅450㎜)による施工が可能と考えられます。

※転圧のまきだし厚さは、自重80kg程度のランマーで一層0.30mとします。

調査結果を受け、地盤改良方法と基礎の構造を決める


・・・ということで、報告書を建築士さんに一部提出して地盤改良と基礎の設計をしてもらいました。

結局、地盤調査会社の報告書の考察に書いてあったとおりの、一部置き換え工法の布基礎になったんですが、私の希望で、測点5付近だけでなく測点6付近もあわせて置き換えするようになりました。

報告書の「スウェーデン式サウンディング試験記録」をよく見ると、測点6の-0.75m付近で換算N値が3.0をやや下回るポイントがあったため、念のためということで・・・


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建築確認申請を建築士に依頼するメリットなど

書いた人 ・ 運営者

氏家誠悟(seigo uziie)
2004年からこのサイトを運営している個人です。自分で家2棟、小屋2棟をセルフビルドしました。「自分でわが家を作る本。」の著者です。




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