DIY日曜大工で家をつくる
DIY日曜大工で家をつくる

24時間換気システムの取付け

家中を空気がゆったり流れる仕組み


24時間換気システムなんて、DIYで出来るのか? と思うかもしれませんが、出来るのです。(^^)v
システムを販売している会社から商品セットを購入して取り付けるだけ。

作業は吸気ダクト・排気ダクトなどを繋ぐ作業が中心で、特に難しいこともありませんでした。ただ、外壁に穴をあけてダクトを通すことが少し面倒でしたが・・・

最終更新日 2023年11月29日
施工 2003年

換気経路と熱交換換気システム


24時間換気なので常に新鮮な空気を少しずつ取り入れ、同様に少しずつ家の中の空気を外に排出するんですが、その際、どのように空気の流れを作るかが重要です。

家の中の空気の流れ

24時間換気システムの換気経路図

例えばこれは、我が家の1階の換気経路です。(吸気と排気があるうちの排気経路のほう)

家の中の出来るだけ端っこのほうに空気の吹き出し口を設け、そこから遠いところに排出口(汚れた空気の吸い込み口)を設け、家中くまなく空気が通るよう、計画します。

各部屋間や廊下との間を空気が通るようにするため、屋内建具(ドア)の下には約1cmのアンダーカットと呼ばれれる隙間を設けています。 もちろん2階も同様です。

住宅には換気設備の設置が法律で義務化されている


平成15年7月、シックハウス対策を目的に建築基準法が改正され、住宅の内装仕上げ建材の使用規制のほか、機械換気設備の設置が義務付けられました。

シックハウス症候群の原因となる化学物質の室内濃度を下げることが目的です。



我が家の内装は、シックハウスとは無縁の、無垢の板材や珪藻土などの自然素材を使うので関係ないとも思えますが、化学物質は家具などからも発散するし、そうでなくとも換気は大切です。

機械換気設備といっても何種類かありますが、我が家では電気で24時間回しっぱなしの換気システムを採用しました。

この装置はナショナルの24時間換気システムで、室内の汚れた空気をモーターで強制的に排出する際に、暖房で暖められた熱を、新たに取り入れる新鮮な空気に移し変えるため、換気による暖房効率の低下をできるだけ抑えるようになっていて、熱交換換気システムというものです。


ところが、費用をメーカーに聞いたところ、取付け費用だけで18万円もかかる!というので驚き、費用節約のため 材料だけ購入して自分で取付けることにしました。

原理としては、モーターで外から取り込んだ新鮮な空気をダクトを通して運んで室内に吹き出し、汚れた空気を吸い込み口から吸気して、やはりダクトを通して外に排出するというもの。 吸気・排気とも、モーターを使います。

この際のポイントは、新鮮な空気の吹き出し口と、汚れた空気の吸い込み口とは、できるだけ距離的に離すこと。

そうすることによって、家の中に自然なゆったりとした空気の流れを作り出し、効率よく換気してやるということらしいです。

換気ユニットやダクトの取り付け

24時間換気システムの喚起ユニット

24時間換気システムの中心となる熱交換換気ユニット
もちろん電気で作動するので、配線も行います。

我が家は冬が寒いので、換気して家の中の熱の放出を出来るだけ少なくできるということで、熱交換換気システムにしたのです。

換気ユニット取付けの際の水平確認作業

天井裏に支持材を掛け渡し、ユニットを、水平を確認しながらボルトで吊り下げ。

天井から吊り下げて取付けた換気ユニット

洗面脱衣室の天井裏に取り付けることにしました。

ユニットの前後に、計4個の穴があり、それぞれに吸気ダクト、排気ダクトをつなぎます。

もちろん後日、この下にも天井を貼るんですが、ユニットを保守点検できるよう、この場所の真下には天井点検口を設けます。

排気ダクトの分岐管を下地に固定する

排気ダクトの分岐点には、こういった分岐管を吊り下げておきます。

吸排気ダクトとして使用する断熱チューブ アルミテープを巻いて断熱チューブと分岐管を固定

ダクト(断熱チューブ)を分岐管につなぎ、セルフドリルネジで分岐管(塩ビパイプ)に固定した後、アルミテープで密着させます。

外壁に穴を開けダクトを通す

サイディングの外壁にけた穴(室内側から) サイディングの外壁にあけた穴(屋外から)

吸気ダクトと排気ダクトを外に出すために、外壁に穴をあけます。
外壁の屋外側には専用のフードを取り付けるので、そのための塩ビ管を穴にはめ込み、隙間をコーキングします。

ちなみに、窯業系サイディングの外壁にφ120ほどの穴をあける方法については、こちらのページを参照してください。
⇒ サイディングに穴をあけるDIY的裏技

ダクト周囲に壁断熱材を充填 ダクトが外壁を貫通する部分の周囲を壁断熱材(グラスウール)で充填する

あけた穴にダクト(断熱チューブ)を通し、壁の断熱材を充填します。 画像左の端に見えているのが、吊り下げた換気ユニット。

こういったダクト類は、すべて天井裏空間を通しています。

吸気側のフードと排気側のフード

ダクトの末端、外壁には専用のフードにつなぎます。

専用フードは、24時間換気システムのパーツの一部として商品内容に含まれています。 これを外壁に取り付けた塩ビ管に差し込んで、フード周囲をコーキング。

本来、吸気側と排気側はなるべく距離を取るべきなんですが、(排気した空気を再び屋内に吸気しないため)、この家の間取り配置上、やや近くなってしまいました。 取説上のギリギリの距離です。(^^ゞ

室内天井面での造作

空気の吸い込み口と天井板との位置関係

各階に1箇所づつ、汚れた空気の吸い込み口を天井に設けます。 (天井と吸い込み口とダクトの関係がよくわかる写真です。)

汚れた空気の吸い込み口

吸い込み口です。

ちなみに我が家では、1階はトイレに、2階はキッチンに近いリビングの天井にそれぞれ取り付けました。

ダクトに、空気の吹き出し口パーツを接続 アルミテープを巻いて固定

各部屋の天井に、新鮮な空気の吹き出し口を設置します。

天井板にあらかじめ開けておいた穴からダクトを引き出し、吹き出し口をつなぎます。

吹き出し口のネジを回す 天井に固定された空気吹き出し口

吹き出し口設置状況

付属のネジを回すと、天井裏の金属板が下がってきて天井板をしっかり挟み込むことにより固定される仕掛けです。 ダウンライトなんかと同じですね。

風量は、電源スイッチでも調節できますが、吹き出し口の円盤を回すことでも調節できます。

24時間換気システムの名前のとおり、24時間まわし続けることになります。 最近は電源を切っていることも多いですが・・・(^^ゞ


以上が、24時間換気システムを自分で設置する作業内容でした。

書いた人 ・ 運営者

氏家誠悟(seigo uziie)
2004年からこのサイトを運営している個人です。自分で家2棟、小屋2棟をセルフビルドしました。「自分でわが家を作る本。」の著者です。




 自分で住処を作れるようになろう!


動画でわかる建物作りのDIY
DVD3枚組


< Yahoo! ショッピング 3973円>

DIYで本格的な木造建物を作る方法を、動画で詳しく解説したDVDです。 私の作品です。
ご自分で家を建てるために、きっとお役にたつと思います。



ホーム家作り設備の取付け

こんな記事も読まれています

   家作り NEXT  ↓↓↓
換気扇の取付け 断熱材の施工 ユニットバスの設置 DIYで壁塗り 珪藻土の塗り方

ご存じでしたか?
kindleunlimitedで読めるDIY関連の本
木造建物の作り方DVD

kindleunlimitedで読めるDIY関連の本