外壁杉板張り
外壁杉板貼りの施工中
木製物置小屋というからには、内外装すべてが木製です。
しかも、ボランティアグループ会長さんの意見では 「合板は嫌じゃ!」
ということで、すべて(見える部分は)無垢のスギ板を貼ることにしました。
外壁は、上の板を下の板に少し重ねて貼りあげる南京下見板張りというやり方です。
一般によろい張りといわれています。
外壁の下地
まず、壁の下地を全部完成させておきます。
入り口開口部上部の下がり壁の下地をつくっています。
防水紙としてアスファルトフェルトを貼りました。タッカーで固定です。
ロール状になっていて巾が1m。 上下は10cm重ねると、3段貼って2m80cm。 丁度良い高さでした。
人が住む住宅ならば、壁内に湿気が入り込む可能性が高いので、壁内に入った湿度を逃がすため湿度を透過できる「透湿防水シート」を貼りますが、これはアスファルトフェルトの4倍近い単価です。
今回は物置小屋なので、壁の中に断熱材を入れることもなく壁内結露の問題もないため、防水目的さえ果たせれば良いということで、単価の安いアスファルトフェルトにしました。
ちなみに、1m当たりの単価は・・・
◆ アスファルトフェルト ⇒ 約 65円
◆ アスファルトルーフィング ⇒ 約 110円
◆ 透湿防水シート ⇒ 約 200円
※ 平成17年時点の購入実績です。
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外壁の下見板を貼る前に、土台の位置にスペーサーとして12ミリ厚の板をはっておきました。
簡易な小屋なので、土台水切りは設けませんでした。
杉板の下見板張り
厚さ12ミリ、巾180ミリのスギ板を、よろい貼りにして貼っていきました。
外側の面だけ電気カンナをかけてあります。
防水紙の上に、あらかじめチョークラインで縦横に目印のラインを打っておきます。
縦⇒ 間柱などの下地の位置
横⇒ 板を貼る高さの目安
釘は、錆びにくいステンレス釘を使いました。
下の板と30ミリほど重ね、重ねたすぐ上の付近に打ちます。よって、釘が貫通しているのは板1枚だけです。
板巾に対して1箇所だけで止めます。 板巾に対して上下2箇所打ってしまうと、直射日光や風雨にさらされ伸縮の激しい外壁スギ板は、割れが入る恐れがあるためです。
建物の4周全部にスギ板を貼りました。
風雪が強~い一日でした。 ふー! 寒かった。
妻壁を張る
あとは妻壁上部の三角形の部分が残っています。
コーナーの部分もこのままではスッキリしていないので、カバーを被せることにします。
上部の三角形部分は、母屋などが邪魔で複雑な形をしています。
この部分は板を横貼りするよりも、縦に貼ったほうが歩留まりも良いし、施行も楽。
よって、縦貼りすることにしました。
下見板の最上部に30ミリ角材を打って見切りとし、その上に12ミリ厚板を縦に、わざと大きく隙間をあけて貼っていきます。
隙間を塞ぐように、今度は18ミリの貫板を重ねて貼って、このようになりました。
コーナー部分には貫板をL字形に組んだものを取り付けて、カバーとしました。
床板張り
土台の上に根太を、約300ミリピッチで並べて釘打ち固定
根太の下には、105角の大引きを、土台の間に掛け渡しています。土台とはアリほぞで接合。大引きの下には3尺ピッチで床束を立てています。
根太の成は60ミリ、釘は125ミリのやつを豪快に脳天打ちです。
その上に12ミリの下地合板を貼りました。
さらに合板の上に、無垢のスギ板を貼って仕上げとしました。
要は、見えるところはすべて無垢の板になるようにしたのです・・・贅沢かな (^^ゞ
使用した材料
※ 単価については平成17年時点での購入実績です。
スギ板
12×180×2000 1枚160円
ステンレススクリュー釘
65ミリ長さ 4kg入り1箱 1100円(金物店で購入)
アスファルトフェルト
防水紙 1m×40m巻き1本が 2600円
下地合板
構造用合板 12×910×1820
☆☆☆☆(フォースター) 1枚 1000円
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氏家誠悟(seigo uziie)
2004年からこのサイトを運営している個人です。自分で家2棟、小屋2棟をセルフビルドしました。「自分でわが家を作る本。」の著者です。