間柱・筋交い
外壁を貼る前に、壁空間内に間柱とい筋交いを入れておかなくては・・
間柱(まばしら)は壁の下地になるし、筋交い(すじかい)は建物が地震や強風などの水平力を受けたときに抵抗するための大事な構造材です。
筋交いと間柱は、どちらも壁空間内に配置されるので、お互いに干渉することになりますが、構造材である筋交いを優先させて、下地材である間柱のほうを欠き取っておさめます。
間柱・筋交いの施工手順
- 柱の上下に建築金物を取り付ける。
- 筋交い材を現物合わせでカットして用意する。
- 間柱を所定の寸法にカットして、仮にはめ込む。
- 間柱がたわまないように、板を仮固定する。
- 筋交い材を取り付け場所にあてて、間柱に、筋交いと干渉する位置をマーキング
- 一旦、間柱をはずし、筋交いと干渉する部分を欠き取る。
- 再び、間柱をはめ込む。
- 筋交いをはめ込む。
- 筋交いを専用金物で固定。間柱を釘で固定。
建築金物取付け
筋交いを押し込んだときに、柱や梁が浮き上がったりするとマズイので、この段階で建築金物を取り付けておきます。
建築金物にもいろいろな種類がありますが、小規模な物置小屋なので一番簡易なものを使っています。
コーナー部分はかど金物(記号=CP・L)
これは軸組み工法専用の太め釘 ZN65という釘で固定します。
中間の土台と柱には山形プレート(記号=VP)
これは同様に ZN90というやや長い太め釘で固定します。
これらはJIS規格品で、Zマークがついています。 また、金物にはそれぞれ指定された釘があります。
特に山形プレートは、柱と土台・梁などの横架材との緊結に最も多く使用される定番の金物
間柱の、筋交い干渉部分の欠き取りと取付け
間柱のはめ込み。 土台と梁に溝を切っておいて、横からはめ込みました。
ホゾとホゾ穴にする方法もありますが、溝にするほうが簡単
間柱は厚さ1寸(30ミリ)しかないので必ずどちらかにたわんでいます。
筋交いを当てて干渉位置を記すのに、たわんだままやってしまうと、たわんだまま固定されてしまうのでマズイ・・
そこで、柱芯間と同じ6尺の板に、間柱間隔の1尺5寸(455ミリ)の目印を記した板を柱間に仮止めし、目印の位置に間柱をビスで仮固定します。
こうすることで間柱は真っ直ぐに立った状態になります。
筋交いを入れるまでは、建て方のときに入れた仮筋交いはつけておくので、場合によってはこれが作業の邪魔になります。
筋交いを外側から入れる場所であれば、仮筋交いは内側に取り付けておけば邪魔にならずスムーズです。
この状態で筋交いをあてて、間柱と干渉する位置に鉛筆などで線を引きます。
この後、間柱をはずして、地上で欠き取り加工するほうが安全確実
作業者が二人以上いると筋交いの墨付けは簡単ですが、一人の場合は、さしがねを利用して正確に筋交いを加工する方法があります。
詳しくはこのページにまとめてあります。
⇒ 筋交いの入れ方
はずした間柱をウマの上に乗せて、側面につけたの線を丸ノコでカット
薄い角度で斜めにブレードを入れるためには、丸ノコのロアガードを跳ね上げた状態で固定しておかないとうまく入らないし、ベースが乗る面積が小さく安定が悪いので、緊張するカットです。
中間部分をジグソーと手ノコでカットして、欠き取り終了。
(ジグソーじゃなく、慣れれば丸鋸でも出来ますが・・)
再度、間柱をはめ込みます。
筋交い取付け
筋交いをはめ込み、2倍筋交い金物で固定しました。
筋交いの端部の墨付け・カット方法や筋交い全般の施工方法は、別途このページで詳しく解説していますので、ご覧下さい。↓
地面から1mの高さまで防腐剤を塗っておきました。
間柱・筋交い完了。
小屋の側面は巾が狭いので、筋交いをクロスに入れました。
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氏家誠悟(seigo uziie)
2004年からこのサイトを運営している個人です。自分で家2棟、小屋2棟をセルフビルドしました。「自分でわが家を作る本。」の著者です。