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DIY日曜大工で家をつくる
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サッシの取付け

ペガラス樹脂サッシ


自宅セルフビルドのサッシの取付けです。

我が家の位置は北東北の寒冷地なので、窓ガラスが二重になったいわゆるペアガラスのもので、なおかつ結露が少ない住宅用樹脂サッシを使いました。


なお、窓サッシ枠の造作については、本事例と合わせてこちらのページもご参照ください。本事例より効率良く施工できると思います。

↓↓↓
窓枠作りとサッシの取付け

壁の断熱をいくらしっかりやっても、窓からの熱損失が一番多いのだと認識していたので、なるべく断熱性能の良い窓を採用しました。
購入したサッシは、トステムのマイスターというシリーズの住宅用樹脂サッシで、色はすべてホワイトです。

実際に自分で取付け工事をしてみた感想は、普通の窓については特に難しい作業もなく簡単でしたが、出窓については、窓枠の造作に手間取りました。

でも、コンパネに型を書いて、現物あわせで墨付けする方法に気がついてからは、割合スムーズに問題なく出来たと思います。

取付け前

サッシ取付け前の状況

サッシ取り付け前の現場の様子

柱、梁、桁、筋交いなどの構造材がすべて入り、窓枠も一部施工開始しています。

木造在来工法の場合、窓と壁を作る際、一般的には、① 窓枠をつくる、② サッシを取り付ける、③ 透湿防水シートを張る、④ 胴縁を打つ、⑤ 外壁材を張る、⑥ 隙間をコーキングする・・・の順番で施工します。

建物内部から

上の画像は、サッシを取り付けた状態の現場を、建物の中から見たところ。

サッシはトステムの住宅用樹脂サッシです。ガラスが二重になっていて(ペアガラス)、断熱性能に優れているものを使いました。したがって極めて結露が発生しにくいのです。

取付けはいたって簡単。窓枠さえ寸法を正確につくればOKです。

窓枠作り

窓枠製作の様子

サッシの施工(取付け)の方法ですが・・・

まずは、サッシの寸法に合わせて窓枠をつくります。
当然、サッシが入る区間の壁には筋交いはありません。

間柱を適当な長さに切って、ホゾを胴差のホゾ穴に差込み、下から叩き込みます。(このときの材の長さはバラバラでかまいません。)

全部入れたら墨つぼで水平墨を打って、墨に合わせてさしがねで直角の切断線を墨付けした後、丸ノコで切断します。
こうした方が、間柱材を一本一本寸法どおりに切るよりも正確に窓まぐさが取り付け出来ます。(これは知り合いの大工さんに聞いた方法です。)

窓枠製作の様子(2)

窓台(サッシの下を支える枠)と、窓まぐさ(サッシの上を支える枠)は、柱と柱の間を掛け渡すことが多いので、柱に当たる部分をノミで少しだけ欠き込んでおきました。

サッシの取付け

サッシの取付け状況

画像の手前のサッシは、フィックス窓に縦すべりだし窓がついたタイプ。
縦すべりだし窓ですから、窓を開けたときに外側に開きます。

このタイプは閉めたときに全体がゴムパッキンで密着するので、密封性が良いと思います。
また、同じ大きさのサッシなら、引き違い窓上げ下げ窓に比べて価格が安かったです。

奥に見えるサッシは台形出窓です。
非常に重く、納品状態ではペアガラスは入っていませんでした。

サッシの取り付けが終わってから、取り付けが終わった旨を連絡すると、メーカー側から作業員が現場に来てペアガラスをはめ込んでいきました。ガラスのはめ込み作業工賃は、はじめからサッシの代金に含まれています。

出窓のような大きな窓は、このようにガラスを後で入れる仕組みになっていましたが、手前に見える「縦すべり出し窓」程度のものは、はじめからガラスが入っていました。
おそらく、大きな窓に最初からペアガラスを入れて納品すると、重量がありすぎて、取り付け作業が大変になるためではないかなと想像しています。

自分で造作する窓枠の内寸法は、サッシのサイズよりも3ミリほど大きくとること・・・と、サッシの施工説明書に記載されていましたが、私は余寸を1ミリにして枠を造作しました。
3ミリもあると広すぎた感じがしたのです。
(本当は、やはり3ミリ程度広くして、クサビやパッキン等で調整しながらはめ込むのが一般的なようです。

枠が出来たら、サッシを外側からはめ込みます。

サッシには、外側にどの程度出るかによって「外付け」「半外付け」「内付け」という種類がありますが、我が家で使ったのは「半外付け」のタイプです。

したがって、サッシの厚み分の半分が壁内に納まり、半分が外に出る・・・・というイメージです。

サッシを窓枠にはめ込んだら、外側のサッシの「耳」の部分にあいている穴から、付属のスクリュー釘を打ち込みます。
さらに、内側からは付属のビスを打ち込みます。ビスを打ち込むための穴も最初からあいています。

サッシの取付けはこれだけです。
あとは防水処理をしながら外壁を施工することになります。


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透湿防水シートを張る

透湿防水シート貼り付け状況

タイベックという名の透湿防水シートを張っているところです。
タイベックは100m巻きのロール状になっていて、妻がロールを持って回しながら移動し、私はタッカーでタイベックを柱や間柱に固定していきます。

100m分だと結構重いのです。妻は大変でした。今から思えば、ある程度の長さに切って、小割にして施工すれば良かったです(^^ゞ
タイベックシートの価格は、100m巻きで1本2万円くらいでした。

タイベックシートを張るコツは、最初に1箇所タッカー打ちしたら、ある程度の長さを巻き出してから、距離をおいたところで水平をおおまかに確認しながら2箇所目をタッカー打ちします。その後、ゆっくりと残りの区間を打っていきます。
そうしないと水平の誤差が大きくなってしまうのです。

サッシと外壁材とコーキングバックアップ材の様子

サッシ取付けで最も重要な防水処理についてです。

施工説明書にも記載されていましたが、まずサッシの「耳」の部分に専用の気密防水テープを張り、(これは両面粘着テープになっていました。)、ここにタイベックシートをかぶせて貼り付け、密着させます。
これで一次防水が出来ていることになります。

次に、サッシの周囲に捨て板を張り回します。
捨て板の上に、これまた付属のコーキングバックアップ材(写真に見える青い金属板)を、サッシに添わせて張りまわします。

外壁材のサイディングを施工するときは、バックアップ材の巾の分だけわざと隙間を設けて張りつけます。そして、その隙間に専用の(外壁材の付属品としてサイディングと同じ色の)コーキング材を施工します。

こういう納まりで、二重に防水処理がされることになります。

外壁と窓サッシの隙間にコーキングしたところ

外壁材にマスキングテープを貼り、コーキングを終えた状態の写真です。

コーキングの色は、外壁材の色ごとに、全く同じ色のものが付属品としてあります。

建物内部から

サッシを取り付け、タイベックが張られた状態を家の内側から見たところ。

タイベックシートが上下に10cmほど重なっているのが透けて見えます。
(水の流れの関係から当然、上のシートを下のシートにかぶせて重ねます。)

写真に見えているのは引き違い窓です。
実はこれはキッチンの窓だったのですが、後でキッチンの配置を変更したために、一旦取り付けた窓をはずし、窓枠から作り直して別な窓を取り付ける・・・ということをしたのです。
・・・愛妻のためなら仕方ない(^^ゞ

横すべり出し窓

んで、上の写真の窓が、このように変わりました。
「横すべり出し窓」というタイプのサッシです。

出窓の取付け


いよいよ出窓の取付けにかかります。

購入した出窓はやはりトステムのマイスターという断熱ペアガラス入り樹脂サッシですが、本体はまさに「出窓」の部分しかなく、屋根や底板がついていません。
したがって、まずは出窓枠の造作からはじめました。

出窓の窓枠製作状況

単なる窓枠と違い「三次元」の窓枠となるため、例えば上下の枠の位置やサイズが少しずれているだけで、出窓を取り付けようとしてもうまくはまりません。
けっこう難しい造作でした。

台形出窓であるため、正確な寸法の台形の窓台と窓まぐさを造作します。

部材は、計算上で切断するよりも、コンパネに型を描いて、材を載せて型のとおりに墨付けしてから切断したほうがきれいに仕上がります。

出窓枠下部の取り付け状況

出窓の枠の下部分です。(窓台)

出窓は重量があるので頑丈につくります。

出窓枠上部の製作状況

出窓枠の上部分です。

長さも角度も、現物のサイズぴったりにつくらないとダメなので、やはりコンパネに型を書いて、サイズが合っていることを確認しながら作業を進めました。

作業風景

こういう感じで、2階床は造作作業スペースになっていました。
散らかり放題ですね(^^ゞ

この頃になると工具も増えてきて、写真左に見えるような工具棚をつくって電動工具以外は現場に置きっぱなしにしていました。
山の中のような場所なので、今まで泥棒されたことはありません。

出窓枠の寸法確認状況

出窓枠の上部分の取り付けです。

出窓の縦寸法より1ミリ長いバカ棒を下枠の上に立てて、その上に上部分の枠を載せて固定します。

こうすることで正確な枠ができました。

出窓サッシを2階に上げる作業風景

重い出窓を2階に取り付ける作業です。

友人が助っ人にきてくれました。

買ったときはまだガラスが入っていないので、出窓に角材を通して両側から二人で持ち上げ、足場1段上げるごとに人間も上に移動し、少しずつ上に上げていきました。

出窓サッシ取り付け

2階まで上げたところです。

出窓の取り付け

出窓の取り付け完了。

あとは、枠の上部分と下部分の外装をつくります。
後日、トステムから作業員が来て、ガラスをはめ込んでいきました。
枠の上部分には屋根が必要で、本屋根と同じくカラーベストコロニアルで仕上げました。

書いた人 ・ 運営者

氏家誠悟(seigo uziie)
2004年からこのサイトを運営している個人です。自分で家2棟、小屋2棟をセルフビルドしました。「自分でわが家を作る本。」の著者です。




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